2009年6月21日日曜日

MacBook Mid2009

先日のWWDCでノートのラインナップが一新された。
以前のMacBook Whiteが唯一のMacbookとなり、Proラインが17inch,15inch,13inchの3サイズに、そしてAirの大幅値下げなどなど、ノートのラインナップは、Windows系各社と比べても強力なものになった。それに価格で見てもとても魅力的。ノートラインナップはMac史上最強と言えるかもしれない。多くのMacユーザーがそう感じたのではないでしょうか。

私もはじめはそう感じました。このシリーズ構成と価格設定に、Appleの意気込みを感じました。
でもよくよく考えると腑に落ちないところがいくつか。。。

まず始めに、13inchのPro。これ一番奇妙な感じがします。いままでのMacBookが格上げされたような形。ついこの間までBookと名乗っていたのと対して変わらないように思える。それにProは強力なCPUとグラフィックボードを積んでいるからProなのだとずっと思っていたのが、「あれっ?13inchには積んでない。」という感じ。やはり、これでどうしてProなのかという疑問を持つ人も多いようです。
Appleの定義があきらかに変わった。Pro仕様だからProではなく、筐体がアルミはProということに。
あるいは、初心者向けはBook、中級者以上はProを買ってねということでしょうか。
今回の価格設定により、いままで高値の花だったMacBookProに手が届くと歓迎する方々も多いと思います。

しかし、自分はグラフィックや映像のプロだから当然、MacBookProを使うんだと思っていた人たちからすると、自分が使ってるPro、実は中級コンシューマ向けなの?と思ってしまう人も少なからずいそうです。
そして次の疑問にも関連するのですが、映像制作や画像制作のプロの人たちは、じゃあどのMacノートを選択すればいいの?と考えると、フラッグシップに位置するのはMacBookPro17inchということでしょうか。おそらく一番売れ筋のサイズは15inchと思われますが、15inchの最上位機種にしろ17inchにしろ、これがハイエンドというのはイマイチ迫力がないように思います。

光沢のある液晶パネルは見栄えはいいですが、どうしても蛍光灯などの写り込みがあり長時間のグラフィック制作という観点から言えば良いとは言えません。
15inchにExpressCardスロットがなくなったという事も、なんでProなのに無くなったんだろうと思えます。

なんとなくですが、Appleの定義の中にはプロ向けのノートはもう存在しておらず、全てコンシューマー向けなのではないのかとも思えます。今回のラインナップだけで判断すればそう思えます。

昔から、Appleのハイエンドノートは、値段は高いが圧倒的性能を誇っていたと思うのですが、家電メーカーの作ってるノートPCの最上位機種となんだか変わらないスペック。
値段が他社並みになったことは、喜ばしい事でもあるけれど、スペックも他社と横並びなのは残念に思えます。(インテル移行の時、いずれはこうなることは見えていたことではありますが。。)
私は20年近くずっとMacを使い続けてきて、ずっとあこがれのブランドでした。
そのあこがれのブランドが、ただのブランドになってしまったのでしょうか。

それに残念なのは、Windowsでは、Appleのフラッグシップを凌ぐノートPCもいくつか存在しているということ。
僕には買えないでしょうが、圧倒的スペックのフラッグシップノートMacというのも見てみたいと思うんですよね。

次にAirです。今回のAirはとにかく価格が下がって、個人的には、今回のラインナップで一番魅力的に感じます。Airの魅力はそのスタイリング。他のノートとは全く似ていないというスペシャリティ感があります。前機種までは、魅力はあるけれどこの価格は高いなあと思っていたのが、これなら買えると強く思えるようになりました。(実際本気で購入を検討しています。)
でも少しだけ反発を受けるのを覚悟で言えば、ここまで値下げしなくてもいいんじゃないかなとも少し思えます。
Air対抗と言われるAdamoと比べると相当お安くなりました。対抗機種があまり無いカテゴリでここまで値下げするとは不思議な感じもします。
車で例えれば、Airはロードスターのようなものかなと思っていたんですよ。スポーツタイプだけど、性能はGTマシンほどではなく、居住性やラゲッジスペースよりもスタイリング優先。それが為に、長距離移動には向かない。。じゃあどういう時に乗るのかと言えばずばりデート。休日に神戸北野のイタリアンレストランへ彼女と乗り付けるためだけに使うみたいな。。。
そういうスペシャリティなものならば高くても欲しい。誰でも買える価格になったら、あこがれの対象にはならないし、もうスペシャリティじゃないとも思えるんですよ。人それぞれ考えは違うと思いますし。文句があるんだなら買うなよと言われそうですね。

世界的な不景気により、Appleと言えども低価格化を求める声に飲み込まれたということが今回のラインナップに大きく影響しているのかもしれません。今後のAppleがどうなっていくのでしょうか。年末にあっと驚く新ノートを登場される前段階のラインナップ整理だと楽しみなのですがね。





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